仮想通貨投資を始めようと思ったとき、まず迷うのが「ビットコインとイーサリアムどっちを買うべき?」ということではないでしょうか。
どちらも時価総額が高く、仮想通貨市場を代表する存在ですが、それぞれの特徴や用途、将来性には大きな違いがあります。
本記事では、ビットコインとイーサリアムの基本的な違いを分かりやすく解説し、初心者の方がどちらを選ぶべきか判断できるようにポイントをまとめました。

これから仮想通貨投資を始める方は、ぜひ参考にしてください!
ビットコインとイーサリアム買うならどっち?
結論以下のようになります。
- 長期で安定性を求めるならビットコイン(BTC)
- 技術の進化と将来性に期待するならイーサリアム(ETH)
- どっちも買ってリスクを分散させるのもアリ
それぞれ解説していきます。
1.長期で安定性を求めるならビットコイン(BTC)
仮想通貨は価格の変動が大きく、一時的に大きく値上がりすることもあれば、急落することもあります。
その中でも、ビットコインは最も歴史が古く、世界的に多くの投資家や企業から支持を受けています。
ビットコインの大きな特徴は、発行上限が2,100万枚と決まっていることです。これは、金(ゴールド)のように供給量が限られているため、
希少価値が高まる可能性があることを意味します。
供給が限られていることで、長期的な価値の保存手段として利用されることが期待されています。
さらに、一部の国では法定通貨として採用されるなど、決済手段としての普及も進んでいます。
将来的にビットコインの利用がさらに拡大すれば、価格が上昇する可能性も高いでしょう。
2.技術の進化と将来性に期待するならイーサリアム(ETH)
ビットコインが「価値の保存」に特化した通貨であるのに対し、イーサリアムはスマートコントラクトという技術を活用できる点が大きな特徴です。
スマートコントラクトとは、あらかじめ決められた条件を満たすと自動的に契約が実行される仕組みのことです。
これにより、仲介者を介さずに取引を行うことができ、金融や不動産、ゲーム業界などで幅広く活用されています。
また、イーサリアムのブロックチェーン上ではNFT(非代替性トークン)やDeFi(分散型金融)といった新しいサービスも活発に展開されています。
これらの市場が成長すれば、イーサリアムの需要も高まり、価格上昇の可能性があるでしょう。
3.どっちも買ってリスクを分散させるのもアリ
「ビットコインとイーサリアム、どちらを買えばいいの?」と迷ったときは、両方を少しずつ購入するのも選択肢の一つです。
ビットコインは安定性が高く、長期的な資産の保存手段として優れています。一方で、イーサリアムは技術革新によって価格が大きく上昇する可能性があります。
それぞれの強みを活かして投資することで、リスクを分散しながら仮想通貨の成長を期待できます。
仮想通貨(暗号資産)を長期保有して投資を行う場合は、ビットコインとイーサリアムのどっちも買うのが理想的です。
仮想通貨(暗号資産)には、ボラティリティが大きいという特性があります。ボラティリティとは、価格変動の度合いを示すもので、大きければ大きいほど相場で価格の急騰と急落を繰り返します。
どちらか一つに絞って集中投資をすると、急激な価格下落が起きた場合の損失に耐え切れず、資産を失うケースも少なくありません。
ビットコインとイーサリアムの両方を購入し、リスクに備える手法として分散投資が理想的であるといえます。
ビットコインとイーサリアムは何が違う?それぞれの特徴を解説
ビットコインとイーサリアムは、同じ仮想通貨でありながら、目的や仕組みが大きく異なります。
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
ビットコイン5つの特徴
1.世界初の仮想通貨
ビットコインは、2009年に「サトシ・ナカモト」という人物(またはグループ)によって作られた、世界初の仮想通貨です。
ビットコインの仕組みを参考にして、今では何千種類もの仮想通貨が誕生しました。
ただし、サトシ・ナカモトの正体はいまだに不明で、さまざまな憶測が飛び交っています。
2.発行上限は2,100万枚
ビットコインは、最初から「全部で2,100万枚しか作られない」と決められています。
これは、金(ゴールド)のように、数が限られているものは価値が上がりやすいという
考え方に基づいています。
3.決済手段として使える
ビットコインは、電子マネーのように支払い手段として使うことができます。
実際に、海外ではビットコイン決済ができるお店やサービスが増えています。
また、一部の国では公式な通貨として認められているため、今後さらに普及する可能性があります。
4.ネットワークの安全性が高い
ビットコインのネットワークは、非常に高いセキュリティを誇ります。その理由の一つは、「ブロックチェーン」と呼ばれる技術が使われているからです。
ブロックチェーンとは、過去のすべての取引記録がチェーンのようにつながっており、改ざんするのがほぼ不可能な仕組みのことです。
もし誰かが不正をしようとしても、世界中のネットワーク参加者(マイナー)が取引を確認し、正しくない取引は拒否されます。
また、ビットコインの取引を処理するためには膨大な計算が必要で、それを支えているのが「マイニング」と呼ばれる仕組みです。
マイニングでは、世界中のマイナーたちが計算競争を行い、取引の正当性を確認しています。この仕組みのおかげで、ビットコインのネットワークは外部からの攻撃に強く、信頼性の高いものになっています。
5.デジタルゴールドと呼ばれる
ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれています。その理由は、金(ゴールド)と似た特徴を持っているからです。
まず、ビットコインは発行上限が2,100万枚と決まっており、これ以上増えることはありません。金も地球上に存在する量が限られているため、希少価値が高くなりやすい資産です。
同じように、ビットコインも供給量が限られているため、長期的に価格が上がる可能性があると考えられています。
また、金を持ち運ぶのは大変ですが、ビットコインはインターネット上で簡単に送金できます。この「持ち運びやすさ」も、ビットコインがデジタルゴールドと呼ばれる理由の一つです。
イーサリアム5つの特徴
1.スマートコントラクトによる自動取引が可能
イーサリアムは、「スマートコントラクト」と呼ばれるプログラムを実行できるのが特徴です。
例えば、自動販売機のように、「お金を入れたら商品が出る」といったルールをプログラムとして設定できます。
これにより、仲介者なしで安全に契約や取引を行える仕組みが実現されています。
2.発行上限が決まっていない
イーサリアムは、ビットコインと違って発行上限が決められていません。
しかし、「バーン」と呼ばれる仕組みを使って、発行量を調整することで価値が下がりにくいようになっています。
3.分散型アプリケーションのプラットフォーム
イーサリアムは、単なる仮想通貨ではなく、アプリを作るためのプラットフォームとしても利用されています。
利用の例は以下になります。
- DeFi(分散型金融):銀行を介さずにお金を貸し借りできるサービス
- NFT:デジタルアートやゲームアイテムなどを売買できる仕組み
- DAO:みんなで運営する新しい組織の形
このような新しい技術の土台になっているのが、イーサリアムの大きな特徴です。
4.PoSにより環境負荷を大幅に軽減
イーサリアムは、2022年のアップデートで、環境負荷の高い「PoW(プルーフ・オブ・ワーク)」から
「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)」に移行しました。
これにより、マイニング(採掘)のための電力消費を大幅に削減し、環境にやさしい仮想通貨になりました。
ちなみにビットコインはPoWはマイニングによって承認しており、マシンスペックの高いPCほど報酬のトークンを受け取りやすくなります。
5.アップデートにより進化し続ける
イーサリアムは定期的にアップデートを行い、機能がどんどん進化しています。
これにより、より速く、安全で、便利な仮想通貨として発展し続ける可能性があります。
ビットコインとイーサリアムのそれぞれの将来性
それぞれの特長の次はビットコインとイーサリアムの将来性についても紹介していきます。
ビットコインの将来性5選
1.企業や国による採用の拡大
ビットコイン(BTC)が企業や国の資産として採用される動きが広がっています。
例えば、2021年9月にはエルサルバドルがビットコインを法定通貨として採用しました。
この影響で、ビットコインの信頼性が向上し、価格も大きく上昇しました。
今後、他の国や企業が資産の一部としてビットコインを保有することで、さらなる価格上昇が期待されています。
特に、金融機関や大手企業がビットコインを購入する動きが強まれば、市場の安定性も増していくでしょう。
2.供給量の制限による希少価値の向上
ビットコインは発行枚数が2,100万枚に制限されており、これが希少価値を生み出す要因となっています。
現在、約90%以上のビットコインが発行済みであり、2033年頃には99%が流通する見込みです。
さらに、ビットコインには「半減期」という仕組みがあり、約4年ごとに新規発行される量が半減します。
これにより供給が抑えられ、長期的な価格上昇の要因になる可能性があります。
3.デジタルゴールドとしての役割
ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれ、金と同じように価値の保存手段として注目されています。
その理由は以下のとおりです。
- 中央管理者がいない: ビットコインは国や中央銀行によって発行されず、プログラムによって管理されています。
- 供給量が限定されている: 金と同様に、ビットコインの発行枚数は決まっており、希少性が保たれています。
- 長期保存が可能: 金のように劣化せず、デジタルデータとして安全に保管できます。
- 需要と供給の影響を受ける: ビットコインの価格は需要が高まることで上昇し、逆に需要が減れば下がるという市場の原理に基づいて変動します。
このように、ビットコインは長期的な資産としての価値を持つと考えられています。
4.決済手段としての普及
ビットコインは決済手段としての利用が広がりつつあります。
実際に以下のような企業がビットコイン決済を導入しています。
- 決済サービス: PayPal、Stripe など
- 飲食業界: スターバックス、コカ・コーラ、ピザハット
- 家電量販店: ビックカメラ、ソフマップ
また、暗号資産決済サービスを導入することで、小規模な店舗でも簡単に仮想通貨決済を導入できるようになっています。
この動きが進むことで、ビットコインが日常の支払い手段としてより一般的になる可能性があります。
5.ビットコインETFの承認が確定
ビットコインETF(上場投資信託)が承認されることで、機関投資家や個人投資家がビットコインにアクセスしやすくなります。
2024年1月: 米証券取引委員会(SEC)がビットコイン現物ETFを承認 → ETFを通じて資金が流入し、市場の流動性が向上
ETFの承認により、投資家が直接ビットコインを購入しなくても投資が可能となり、これまで仮想通貨市場に参加していなかった層の参入が期待されています。
これにより、ビットコインの価格がさらに上昇する可能性があります。
イーサリアムの将来性5選
1.スマートコントラクトの活用拡大
イーサリアムは、ブロックチェーン技術を活用して自動契約(スマートコントラクト)を実行できる点が特徴です。
この技術は金融や保険、不動産などさまざまな分野で活用が進んでおり、将来的にはさらなる成長が期待されています。
2.DeFi市場の成長と連動
分散型金融(DeFi)は、中央管理者なしで金融サービスを提供する仕組みです。
イーサリアムは多くのDeFiプロジェクトの基盤となっており、今後の成長とともにイーサリアムの価値も向上する可能性があります。
3.NFT(非代替性トークン)の基盤
イーサリアムはNFT市場の主要なプラットフォームとなっています。
NFTはデジタルアートやゲーム、メタバースなどさまざまな分野で活用されており、イーサリアムの需要を押し上げる要因となっています。
4.企業や機関の利用増加
企業や金融機関がイーサリアムを活用するケースが増えています。
特に、JPモルガンやVisaなどの大手企業がイーサリアムのブロックチェーン技術を活用したサービスを展開しており、今後のさらなる発展が期待されています。
5.イーサリアムETFの承認が確定
現物ビットコインETFの承認後、現物イーサリアムETFの承認が注目されています。
アメリカ証券取引委員会(SEC)は、イーサリアムETF申請を受け付けていますが、2024年5月現在において、未だ承認されていません。
もし承認されれば、イーサリアムへの需要が増し、価格が上昇する可能性がありますが、承認が得られなければ価格が下がるリスクもあります。
ETF承認は、イーサリアムの市場価値に大きな影響を与える可能性があり、多くの投資家が注目するトピックです。
ビットコインとイーサリアムを選ぶ基準
自分の投資スタイルに合っているか
ビットコインは「デジタルゴールド」として長期保有向き、イーサリアムは技術革新による成長を期待する人向きです。
投資の目的に合っている合っているか
価格の安定性を求めるならビットコイン、ブロックチェーン技術の発展に期待するならイーサリアムが適しています。
市場の動きに合わせた選び方か
仮想通貨市場のトレンドを見極めながら、状況に応じた投資判断をすることが重要です。
ビットコインとイーサリアム よくある疑問
ビットコインやーサリアムはいつ買えばいい?
価格が大きく下がったときや、将来に期待できるニュースが発表された際は、購入を検討する良い機会になります。
日々チャートを確認し、最新の市場動向を把握しながら、適切なタイミングを見極めることが大切です。
また、一度に大きな額を購入するのではなく、毎月一定額を積み立てる方法を取れば、価格の変動リスクを抑えつつ長期的な運用が可能です。
ビットコインとイーサリアムの税金は?
ビットコインやイーサリアムを買っただけでは税金は発生しません。
ただし、売却して利益が出たり、他の仮想通貨と交換したりした場合は課税対象になります。
またビットコインやイーサリアムのなどの仮想通貨は累進課税となっており利益となった額に対して税率がきまります。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htmより引用
年間の利益額によっては確定申告が必要になるため、取引を行う際は税金の仕組みを理解し、記録をしっかり管理しておきましょう。
セキュリティ面は大丈夫なのか?
ブロックチェーン技術を活用しているため、ビットコインやイーサリアム自体のセキュリティは非常に強固です。
ただし、取引所がハッキングされるリスクや、個人のウォレット管理ミスには注意が必要です。
安全に運用するためには、二段階認証を設定し、信頼できる取引所を利用することが重要です。
ハードウェアウォレットを活用することで、さらに資産を守ることができます。
今から買うのは遅い?
今からでもビットコインやイーサリアムに投資するチャンスは十分にあります。
ただし、暗号資産市場は規制の変化やセキュリティリスクなどによって価格が大きく変動する可能性があるため、慎重に判断することが大切です。
短期間で利益を得ようとするのではなく、長期的な視点で投資することで、価格変動の影響を抑えながら資産を増やせる可能性があります。
ビットコインとイーサリアムのチャート
ビットコイン全期間のチャート
ビットコインは2009年に誕生して以来、大きな価格変動を繰り返しながら成長してきました。
特に2021年には史上最高値の約6万9000ドルを記録し、その後も変動を続けています。
イーサリアム全期間のチャート
イーサリアムは2015年に登場し、当初は数ドル程度でしたが、2021年には4800ドルを超える高値を記録しました。
その後も成長を続け、2024年5月にイーサリアム現物ETFが承認されたことで、新たな投資家層の参入が期待されています。
ビットコインとイーサリアム まとめ比較
ビットコインとイーサリアムの特徴を表でまとめてみました。
項目 | ビットコイン | イーサリアム |
---|---|---|
開発年 | 2009年 | 2015年 |
目的 | デジタル通貨 | スマートコントラクト・DApps |
発行上限 | 2100万BTC | なし(バーン機能あり) |
主な特徴 | 金の代替、価値保存手段 | プラットフォーム、DeFiの基盤 |
価格変動 | 大きい | 比較的大きい |
ETF | 2024年承認済み | 2024年5月承認済み |
結論:買うならビットコインもイーサリアムのどっちも検討しよう
ビットコインは「デジタルゴールド」としての価値があり、イーサリアムは「ブロックチェーンの基盤」としての役割を持っています。
どちらも長期的な成長が期待されており、分散投資の観点から両方を保有するのが賢明な選択と言えるでしょう。
ビットコインとイーサリアムを買うならここ!暗号資産取引所3選
信頼できる暗号資産取引所を利用することが大切です。
以下の3つの取引所は使いやすく、多くの投資家に支持されています。
①GMOコイン
GMOコインは、GMOインターネットグループが運営する国内最大級の取引所です。
手数料が安く、使いやすいインターフェースが特徴です。
②コインチェック
コインチェックは、初心者にも使いやすいデザインで人気の取引所です。
スマホアプリもシンプルで、簡単に取引を始められます。
③ビットバンク
ビットバンクは、取引量が多く、板取引を活用できるためスプレッドを抑えた取引が可能です。
どの取引所を選ぶかは、自分の投資スタイルに合わせて検討しましょう。