ビットコイン投資を始めたいけれど

リスクを抑えながら投資するにはどうしたら良い?
全体の何%くらい投資すれば良いの?
と、悩んでいませんか?
ビットコインは大きなリターンが期待できる一方で、価格変動が激しい投資商品です。
適切な割合を決めずに投資を始めてしまうと、想定以上の損失を被る可能性があります。
この記事では、ビットコイン投資におけるポートフォリオの割合の決め方や年代別のおすすめ配分例、リスクを抑えた投資方法について初心者向けにわかりやすく解説します。
ビットコイン投資で失敗しないためにも、ぜひ最後までお読みください。
この記事で分かること
- 年代別のおすすめポートフォリオ割合と配分パターン
- ビットコイン投資でよくある失敗パターンと回避方法
- リスクを抑えて安心して長期運用する手順



ビットコインのポートフォリオ割合とは?

ビットコイン投資を始める前に、まずは基本的な考え方を理解しましょう。
ポートフォリオの概念から、なぜ割合が重要なのか、そして他の投資との違いまで、初心者向けにわかりやすく解説します。
ポートフォリオとは何か
ポートフォリオとは、あなたが持っている投資商品の組み合わせのことです。
例えば、貯金が50万円、株式が30万円、ビットコインが20万円という具合に、複数の資産を組み合わせて持つことを指します。
投資の世界では「卵を一つのカゴに盛るな」という格言がありますが、一つの投資先にすべてのお金を集中させると、その投資先が失敗した時に大きな損失を被る可能性があります。
全財産をビットコインに投資するのではなく、他の資産と組み合わせて持つことでリスクを分散できます。
なぜビットコインの割合が重要なのか
ビットコインの割合を適切に設定することで、大きな損失を避けながら利益を狙えるからです。
ビットコインは値動きが激しく、短期間で価格が大きく上下します。
全財産の100万円を投資する例
- 100万円の全額を投資:価格が半減時の損失50万円
- 100万円の10%を投資:価格が半減時の損失5万円
適切な割合を決めることで、自分が許容できるリスクの範囲内で投資を続けられます。
価格が2倍になった時の利益も、全額投資なら100万円、10%投資なら10万円となりますが、心理的な負担を考慮すると少額から始めることが賢明です。
他の投資との違いを知っておこう
ビットコインは従来の投資とは大きく異なる特徴を持っています。
株式や債券は企業や国が発行するものですが、ビットコインは特定の発行主体がない「分散型」の資産です。
また、株式市場は平日の決まった時間しか取引できませんが、ビットコインは24時間365日取引可能です。
これらの特徴から、ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれ、金のような価値保存手段として注目されています。
初心者が知っておくべきビットコイン投資の基本
ビットコイン投資を始める前に知っておくべき基本知識をお伝えします。
特徴やリスクを正しく理解し、従来の投資との違いを把握した上で、適切な心構えを身につけることが成功への第一歩です。
ビットコインの特徴とリスク
ビットコインの最大の特徴は、価格変動が非常に激しいことです。
1日で10%以上値動きすることも珍しくありません。
これは「ボラティリティが高い」と呼ばれ、短期間で大きな利益を得られる可能性がある一方、同じように大きな損失を被るリスクもあります。
主なリスク
- 価格変動リスク:1日で10%以上の変動
- 規制リスク:法規制の変更による影響
- 技術リスク:取引所ハッキングや秘密鍵紛失
また、ビットコインは新しい技術のため、規制の変更や技術的な問題によって価格が大きく影響を受けることがあります。
これらのリスクを理解した上で、無理のない範囲で投資することが大切です。
従来の株式投資との比較
ビットコインと株式投資には大きな違いがあり、例えば、配当の面、投資期間、税制面の違いが存在します。
- 配当:株式は配当がある場合があるが、ビットコインには配当がない。
- 投資期間:株式は長期投資向きだが、ビットコインは短期の値動きが激しい。
- 税制:株式は分離課税(約20%)だが、ビットコインは総合課税(最大約55%)となる。
- 価格変動要因:株式は企業業績や経済に連動、ビットコインは需給や投資家心理に左右される。
ビットコイン投資を始める前の心構え
ビットコイン投資を始める前に、まず「余剰資金」で投資することを徹底しましょう。
生活費や将来必要になるお金は絶対に投資に回してはいけません。
また、価格が下がっても慌てて売らず、上がっても欲張りすぎない冷静さが必要になります。
投資は自己責任であることを理解し、他人の意見に左右されず、自分なりの投資ルールを決めていきましょう。
年収別・年代別のおすすめポートフォリオ割合の3つのパターン

年収や年代によって、適切なビットコインの投資割合は変わります。
リスク許容度や将来の目標に応じた、現実的で無理のない配分例をご紹介します。
①20代の理想的なポートフォリオ
20代は長期投資の時間があるため、比較的リスクを取れる年代です。
年収300万円の場合、月々の投資可能額は2~3万円程度となります。
このうちビットコインには20~30%程度、つまり月5,000円~1万円程度の投資から始めることをおすすめします。
20代おすすめのポートフォリオ例
- 貯金:50%
- 株式投資:30%
- ビットコイン:10%
20代前半なら多少リスクを取ってビットコイン15%でも構いません。
ただし、転職や結婚などライフイベントが多い年代でもあるため、急な出費に備えて現金比率も十分に確保しておくことが大切です。
まずは少額から始めて、慣れてきたら徐々に投資額を増やしていきましょう。
②30~40代の安定重視のポートフォリオ
30~40代は家族や住宅ローンなどの責任が重くなる年代のため、安定性を重視した配分が重要です。
年収500万円の場合、月々の投資可能額は4-6万円程度となります。
ビットコインの割合は全体の5-10%程度に抑え、月2,000円~5,000円程度の投資が適切でしょう。
安定重視のポートフォリオ例
- 貯金40%
- 株式投資40%
- ビットコイン5%
- 債券・その他15%
この年代では教育費や住宅費などの大きな支出が予想されるため、流動性の高い資産(すぐに現金化できる資産)を多めに持つことが賢明です。
ビットコインは「余剰資金の余剰資金」という考え方で、なくなっても生活に影響しない範囲での投資を心がけましょう。
③50代以降の保守的なポートフォリオ
50代以降は退職が近づき、資産の保全が最重要となる年代です。
リスクを最小限に抑えながら、インフレ対策としてビットコインを少額持つ程度が適切でしょう。
年収600万円の場合でも、ビットコインの割合は全体の2-5%程度、月1,000円~3,000円程度の投資に留めることをおすすめします。
- 保守的なポートフォリオ例
- 貯金・定期預金50%
- 株式投資30%、債券15%
- ビットコイン3%
- その他2%
この年代では「守りの投資」が基本となり、元本保証のある商品を中心とした安全な資産運用が求められます。
ビットコインは完全に趣味の範囲での投資と割り切り、老後資金には一切影響しない金額での投資を徹底しましょう。
実際にポートフォリオを組む手順
ここからは具体的なポートフォリオの組み方を3つのステップで解説します。
計画的に進めることで、無理のない投資を継続できるようになります。
ポートフォリオを組む手順
- 投資可能金額を決める
- リスク許容度に応じて割合を設定する
- 実際に購入して分散投資を開始する
①投資可能金額を決める
まずは毎月どのくらいの金額を投資に回せるかを計算しましょう。
収入から生活費、貯金、緊急時の資金を差し引いた残りが投資可能金額です。
例えば手取り25万円の場合、生活費18万円、貯金3万円を確保した残り4万円が投資の上限となります。
この4万円をさらに細分化し、安全な投資(株式投資信託など)に3万円、リスクの高い投資(ビットコインなど)に1万円という具合に分けていきます。
重要なのは「投資で失っても生活に支障がない金額」であることです。

生活費や将来必要になるお金は絶対に投資に回してはいけません。
②リスク許容度に応じて割合を設定する
リスク許容度とは、どの程度の損失まで精神的に耐えられるかという指標です。
「投資した金額が半分になっても大丈夫」と思える人は高リスク、「10%でも減ったら不安」という人は低リスクの許容度となります。
高リスク許容度の人はビットコイン20~30%、中リスクの人は10~15%、低リスクの人は5%以下に設定するのが目安です。
自分の性格も重要な要素で、価格の変動を見て一喜一憂してしまう人は、ビットコインの割合を低めに設定することをおすすめします。
③実際に購入して分散投資を開始する
割合が決まったら、実際に購入を開始します。
一度に大きな金額を投資するのではなく、「ドルコスト平均法」という手法を使いましょう。
これは毎月決まった金額を継続して投資する方法で、価格変動のリスクを軽減できます。
例えば月1万円をビットコインに投資すると決めたら、価格に関係なく毎月同じ日に1万円分購入します。

価格が高い時は少ない量、安い時は多い量を購入することになり、平均購入価格を抑える効果があります。
ビットコインと他の資産をバランスよく持つコツ
ビットコインだけでなく、他の資産との組み合わせ方が投資成功の鍵となります。
それぞれの特性を理解して、効果的なバランスを見つけましょう。
株式との組み合わせパターン
ビットコインと株式は値動きのパターンが異なるため、組み合わせることでリスク分散効果が期待できます。
株式は長期的には成長が期待できる一方、ビットコインは短期的な価格変動が激しいという特徴があります。
例えば、以下のような組み合わせパターンがあります。
- 全世界株式インデックスファンド70%
- ビットコイン10%
- 現金20%
株式で安定した資産形成を目指しながら、ビットコインで大きなリターンの可能性を追求できます。
また、株式とビットコインは必ずしも同じ方向に動かないため、片方が下がっても全体への影響を抑えられます。
ただし、金融危機などの大きな経済的ショックの際は、両方とも下落する可能性があることも理解しておきましょう。
金や債券との相性
金とビットコインは「デジタルゴールド」と「リアルゴールド」として比較されることが多く、実際に相性の良い組み合わせです。
金は古くからインフレ対策や有事の際の安全資産として機能してきた一方、ビットコインは新しい技術ながら、金と似た価値保存の役割を果たす可能性があります。
債券は安定したリターンをもたらし、金は経済不安時の保険として、ビットコインは少額ながら、将来の成長可能性を取り込む役割を担います。
以下のような保守的な組み合わせがあります。
- 債券40%
- 金20%
- ビットコイン5%
- その他35%
この組み合わせにより、様々な経済状況に対応できるバランスの取れたポートフォリオを構築できます。
現金比率の適切な保ち方
現金比率は全体の30~50%程度を目安に設定しましょう。
現金は投資ではありませんが、流動性が高く、急な出費や投資機会に対応できる重要な資産です。
特にビットコインのような値動きの激しい資産を持つ場合、心理的な安定のためにも十分な現金を確保することが大切です。
年齢別の現金比率の目安は以下の通りになります。
- 20代:30%
- 30代:40%
- 40代以降:50%程度
また、ビットコインが大きく下落した時に「押し目買い」できるよう、投資用の現金も別途確保しておくことをおすすめします。
現金は銀行預金だけでなく、高金利の定期預金や個人向け国債なども活用して、少しでも効率的に運用しましょう。
ポートフォリオを長期間維持する3つのポイント

投資は始めることよりも続けることの方が難しいものです。
長期的に安定した投資を続けるための実践的な管理方法をお伝えします。
1.定期的な見直しのタイミング
ポートフォリオの見直しは3ヶ月から半年に1回程度が適切です。
頻繁すぎる見直しは感情的な判断を招き、少なすぎると市場の変化に対応できません。
具体的には、四半期決算の時期(3月、6月、9月、12月)に合わせて見直すのがおすすめです。
見直しの際は、当初設定した割合から大きく外れていないかをチェックしましょう。
2.利益が出た時の対処法
利益の一部を確定することで、リスクを軽減しながら投資を続けられます。
例えば、投資額が2倍になった場合、元本分だけ売却して利益分は継続保有するという方法があります。
これにより「元本は回収済み」という安心感を得ながら、さらなる上昇の可能性も残せます。
ただし、売却時には税金がかかり、ビットコインの利益は雑所得として総合課税の対象となり、最大で約55%の税率がかかる可能性があります。
年間20万円以下の利益なら確定申告は不要ですが、それを超える場合は必ず申告しましょう。

利益確定のタイミングは、年末調整も考慮して計画的に行うことが大切です。
3.値下がり時の心構えと対策
投資は元本保証ではないことを再認識し、短期的な価格変動に一喜一憂しないメンタルを保ちましょう。
価格が半分になっても「安く買えるチャンス」と考えられるなら、追加投資を検討する余地があります。
下落時の対策として、例えば「購入価格から30%下落したら売却」という損切りラインを事前に設定しておく方法もあります。
しかし、ビットコインは回復力も高いため、長期投資の場合は損切りせずに保有し続ける戦略も有効です。
いずれにしても、感情的にならず、事前に決めたルールに従って行動することが成功の秘訣です。
ビットコイン投資でよくある失敗と対策
多くの初心者が陥りがちな失敗パターンを知ることで、同じ間違いを避けることができます。
経験者の失敗から学び、賢い投資家を目指しましょう。
一度に大金を投資してしまう危険性
初心者が最も陥りやすい失敗は、一度に大きな金額を投資してしまうことです。
ビットコインの価格が急上昇しているニュースを見て、「今すぐ大金を投資すれば儲かる」と考えがちですが、これは非常に危険です。
例えば、100万円を一度に投資して、翌日に価格が30%下落すると、30万円の損失となります。
しかし、月10万円ずつ10回に分けて投資していれば、1回目の投資分の損失は3万円で済みます。
このように「時間分散」することで、価格変動リスクを大幅に軽減できます。
感情的な売買を避ける方法
ビットコインの激しい価格変動により、多くの投資家が感情的な売買を行ってしまいます。
価格が上がると「もっと上がる」と期待して追加購入し、下がると「もっと下がる」と恐怖になって売却する。
この行動パターンは「高く買って安く売る」という最悪の結果を招きます。
感情的な売買を避けるためには、事前に明確な投資ルールを決めることが重要です。
例えば、以下のようなルールを設定しましょう。
- 毎月第1金曜日に1万円購入
- 価格に関係なく1年間は売却しない
- そもそも価格のチャートを見ない

投資は「忘れるくらいが丁度良い」という心構えが大切です。
税金の計算忘れを防ぐポイント
ビットコインの売却益は雑所得として扱われ、給与所得と合算して課税されます。
年間20万円以下の利益なら確定申告は不要ですが、それを超える場合は必ず申告しなければなりません。
税率は所得に応じて5%から45%まで段階的に上がり、住民税と合わせると最大で約55%になります。
税金を忘れて投資していると、利益が出た時に想定以上の税負担に驚くことになりますのでしっかり対策をしましょう。
対策のポイント
- 投資記録をしっかりつけておく
- 購入日、購入価格、売却日、売却価格を記録する
- 税金を考慮した投資計画を立てる
高所得者の場合、長期保有を前提として売却タイミングを慎重に検討することをおすすめします。
【まとめ】ビットコインポートフォリオ割合は慎重に決めよう
ビットコインのポートフォリオ割合は、あなたの年齢、収入、リスク許容度に応じて慎重に決めることが重要です。
初心者の方は全投資資金の5~10%程度から始め、慣れてきたら徐々に調整していきましょう。
重要なのは、生活に必要な資金には絶対に手をつけず、余剰資金の範囲内で投資することです。
また、一度に大きな金額を投資するのではなく、ドルコスト平均法を活用して時間をかけて投資することで、リスクを軽減できます。
ビットコインは値動きが激しい資産ですが、適切な割合で長期的に保有すれば、ポートフォリオ全体のリターン向上に寄与する可能性があります。

定期的な見直しと冷静な判断を心がけ、感情的にならない投資を続けることが大切です。